Blizzard、『World of Warcraft』クラシック仕様エミュサーバーに言及―「議論している」

Blizzardから公式な抗議通知が送られ、閉鎖された『World of Warcraft』の初期仕様を再現した海賊版サーバー「Nostalrius」。本件に関して同社のバイスプレジデントで『WoW』統括プロデューサーJ. Allen Brack氏の声明が公式フォーラムに掲載されました。

Brack氏による声明は、Nostalriusを閉鎖した経緯およびクラシック仕様サーバーに対するBlizzardの状況を伝えるもの。クラシック仕様サーバーに関して同社が過去数年間、特に最近数週間にわたって、業務時間外に社内で活発な議論が行われている状況を報告し、その上で現在の同社の考えを示しました。

Nostalriusサーバーを閉鎖した件に関しては、Blizzardの知的財産権を保護するためと説明。その可能性を注視してきたと伝えながらも、同社のIPを保護する上で海賊サーバーに対してライセンスを与える明確な法的根拠は存在しないと明言しています。また、クラシックサーバーを統合するには非常に大きな運用上の課題があり、あらゆる側面から困難であるとの結論を伝えました。

一方で、クラシックサーバーは長年にわたり議論の対象となっており、グループファインダーやレベリングブーストなどの現行のあらゆる機能を廃したものが、コミュニティの興味を惹くかがわからないとの見解を示したものの、未だに議論の途上にある話題としています。

また、Nostalriusの運営を行っていた一部のメンバーと接触を持ったと報告。彼らがゲームについて深い知識を持っていると評し、今後数週間のうちに更なる対話をする機会を持つことを楽しみにしていると伝えています。発端は海賊サーバーという認め難い存在であるものの、そうしたコミュニティの大きな動きに対する同社の真摯な姿勢がうかがえます。